不動産鑑定士2次試験独学の記
タイトルを「合格体験記」としないのは、幾多の合格体験記が受験校のパンフレットや雑誌「不動産鑑定」に掲載され、多くの合格者がその受験ノウハウや受験勉強時の決意のようなものを晴れやかに語っているのを目にするにつけ、確たる秘訣も、手応えもなく、何となく合格した私自身の受験体験は、このように学習すれば合格できるという見本といえるものではないからだ。筆者の独学の記を読んで、この程度の人でも受験専門校に行かずに合格できるんだと自信を持ってもらえば恥を承知で書いた目的を達する。
筆者がこの試験で持った印象は、論旨の一貫した文章が書ければ、合格要件を50%備えると言うことだ。実務に必要な知識があっても鑑定評価書で正確に論証できない人は、この仕事の適格要件を充たさない。試験官はこの辺を考慮すると思う。文章表現力は、ある程度先天的な部分もあるが、日頃の心がけで訓練できる。作家になるわけでない、要は如何に簡潔・正確に文章で相手に伝えることができるかである。メールを書くとき、用談するとき常にこれを念頭におけば相当変わる。自分を客観視できる人はこの能力を向上できる。
11月中旬頃から勉強開始、翌年7月受験まで約8ヶ月独習した。基本書を選定し、受験までの学習プランを立てた。6ヶ月を基本書の読破と問題演習にあて、残り2ヶ月で反復総整理とした。各基本書のページ数と6ヶ月の可能学習時間を割り出し、1日当読破ページ数を課した。読解の仕方は章、節、款、目の階層構造(EXCELをパソコンで使う場合はDドライブ⇒鑑定フォルダー⇒独学ブック⇒合格シートとなる)を常に確認しながら読む。読後、本から視線を外し、読んだ内容を自分の言葉で脳内に再構築する作業をする。これで理解程度の確認と暗記を効率よくできる。過去問で試験のレベルを計り選定基本書で大丈夫と言う確信が出来た。
仕事を持っていたので6月、7月頃は深夜の3時頃まで連夜の勉強をした。この頃は体力勝負だった。
鑑定理論は、経験がないと抽象的で解り難い。戸建の家を自分が買うと想定して、不動産業者を冷やかし、物件を案内してもらい、当該物件の価格の妥当性を、業者に説明してもらう経験をしておくとかなり具体的に解るようになる(合格したらお菓子を持って御礼に行くこと)。
試験後、模範解答を読むこともせず、漠然と合格の可能性は40%位かな…と思ってた。合格通知がきたときは嬉しい反面、あっけなく合格したものの仕事に対する自信が持てなく、この仕事が自分に出来るだろうかと正直悩んだ。
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