最近のアンダーグランド界の状況

最近、暗くて陰惨な事件が多い嫌な世相のなかでオリンピックは良かった。特に印象深いのがマラソンの高橋選手、素直な感性から発せられる言葉、「ライバル選手と先頭を走りながら、いずれ優劣をつけるまでこの瞬間を共有していることが気持ちがよかった。」「スタジアムに入る前の静寂とその後の大歓声、その落差が走る喜びです。」日本人特有の精神主義、根性主義(まあ現在は死語だけど)は全くない。走る行為により自分の中に形成されるドラマを楽しんでいる爽やかさがあった。

話は突然暗転するが00年2月13日不正アクセス防止法が施行されて日本のインターネットダークサイドはどのように影響を受けたのだろうか。 国内の有名アンダーグラウンドサイトの多くは消滅、工事中になってしまった。不正アクセス防止法の施行で萎縮したと言える。反面、ハッキング本は不正侵入ツールなどを収録したCDROM付で書店で販売されている。

この種のサイトや本は所謂、「厨房」といわれる好奇心の強い少年達からネットワーク管理者のセキュリティ情報収集まで幅広く利用されていた。警視庁の発表によると00年上半期だけでネット事件の摘発件数が200件を越え、99年の8割程度に達している。不正アクセス防止法による摘発事件が増加しているという。 しかし当該法の抑止力だけでは、年々、巧妙、複雑化している不正アクセスを防ぎきれるものではない。コンピュータ利用者がOSやソフトのバグ(メーカーのバグ、修正バッチ情報をこまめに見る)セキュリティ関連サイトの情報を活用するなど技術面での対応が不可欠である。

余談だがあるハッカーの談では不正侵入に対し国内最強は世界の「ソニー」、不正侵入したくないのは政府某省などインターネットの予算が少ないため回線が細くいつも渋滞、侵入1コマンドに数時間かかる役所とのこと(笑)。

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