国家資格独学の方程式
前回このコラムで独学は、一般に言われているように国家資格取得に不利ではないことを筆者の経験から書いてみた。
世の中、不景気なうえ小泉政権誕生で強力に推進されるであろう痛みをともなう経済構造改革でリストラ、失業者の増加が加速する。リストラの恐怖に苛まれている営業成績の上がらない営業マンや中高年のお父さん達は、真剣に国家資格取得を考えている。食える資格は何か、自分の適性はどの資格か…などである。
独立開業しないまでも履歴書に国家資格を記載しておくだけで就職、転職に断然有利になる。その方面のスキルを国が保証しているからだ。
国家資格取得を目指す殆んどの人が国家資格取得=専門受験予備校と発想するようで高い授業料を前納し、通学時間の都合が仕事でつかなくなり途中で挫折するケースが目立つ。受験専門校の広告や、合格者体験記などで独学は無理と洗脳するからではないだろうか…
今回のコラムでは特別の能力を有しているといえない筆者の自らの体験を踏まえ独学のやりかた、つまり具体的方法論にふれてみよう。前回も書いたが筆者は宅地建物取引主任者⇒社会保険労務士⇒不動産鑑定士⇒司法書士とすべて独学で1回で合格した。
自分なりの独学のスタイルが確立したのは不動産鑑定士2次試験あたりからである。余談だがVB、C言語などプログラミングの技能も独習でマスターした。独学はすべて読解力と集中力にかかつている。読解力をつけるには基本書の内容を階層構造で把握することである。基本書を読むときPCのハードデスクに格納されたドライブ、フォルダー、ファイルの関連で常にどの階層にいるか確認するくせをつけるとデータが整理され必要なときに縦横断自在に迅速にたどりつける。
文章力と理解のレベル検証は、基本書の内容を自分の言葉(国会で官僚の原稿ベタ読み答弁をしていたM前総理が最悪モデルといえる)で再構築し、理解していることを確認できたら基本書の表現、言い回しを調合し模範回答文を脳内に構築する。このとき重要なキーワードを連鎖させて正確に記憶する。
以上である。そんなシンプルなことは言われるまでもなく無意識でやっていると言われそうだが重要なのはこのプロセスを意識的に確認しながらやることである。
■関連記事
国家資格独学のススメ