ここまで進化したバーチャル住宅展示場

インターネット上で体験できるバーチャル住宅展示場が相次いで登場している。リアル空間の住宅展示場へ行く暇がないとか、見学前に「アンケート表」の記入を求められることに気が進まない人には便利なツールになっている。

住宅各社の従来のものは、WEB上の住宅展示場の映像の上でマウスをドラッグしたり、映像の下にあるボタンをクリックしてカメラ映像を上下左右に動かし、パノラマを色々な角度から観れるといったものだったが、この進化形をトヨタホームが実現した。日経紙やトヨタホームのサイトの記事を参考に紹介する。

トヨタホームのバーチャル住宅展示場は、トヨタ自動車が未来のカーライフをテーマに運営する仮想都市「トヨタメタポリス」内にオープン。利用者はオンライン登録をしてアプリケーションをダウンロードする。アプリ起動後、アバターを使ってモデルハウスを見学することになる。アバターは皮膚の色から服装など自分好みに設定できるが、自らの身長を入力して天井の高さなど間取りを対比で実感させるなど工夫がなされている。

3次元バーチャル空間の屋外・室内を、あたかもリアルのモデルハウス見学のように歩き回り、外壁や玄関、フローリング、水回り、クロスなどをコーディネートできる。このような内外装のカラーや水廻り設備を変更・検討できるシミュレーション機能に加え、商品特徴、価格、間取りの情報が提供され、そのまま商談予約もできる。

さらに具体的な住宅購入の検討に進む場合はトヨタホームの販売エリアごとに準備を進めている実物の分譲モデルハウス見学や、営業スタッフに直接相談できるルートとして、実棟見学の予約や商談の予約ができる機能を備える。

展示商品の第一弾として、インターネット世代で、住宅購買層に合致する20歳代後半から30歳代をターゲットとし、3タイプの屋根型を持つ新商品「LQ」を出展。屋根タイプ別にバーチャル・モデルハウスを3棟展示する。

ゲーム感覚で好きな時に気軽に訪問できるバーチャル住宅展示場は販売ツールとして多くの可能性を秘めている。リアルと遜色がないような画像の質の向上やシュミレーション機能の充実が今後、さらに進めば小売り業界でネット通販がデパートやスーパーの売上を凌駕したような現象が高額商品の代表である住宅にも起きるかもしれない。

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