デジタルカメラで土地・建物の寸法を測定

表題のようなことができないかと長年、考えてきた。不動産鑑定で建物の高さや崖の高さ、土地の間口・奥行などを測るとき、その物件の地勢や、周りの建物の建ち込みなど物理的制約により、あるいは調査条件によっては現地での直接の測定ができないことが多い。たとえ測定できても測り忘れがあると現地へ戻り、再度測らなければならない。その点、デジタルカメラで撮影した現地の画像から、専用ソフトを使いこれらの寸法を測ることができれば便利だ。いわゆる写真測量である。

市販のデジタルカメラでも解像度・画素数が向上しており高精度の測定ができるようになったらしい。日本測量協会でキャリブレーションサービスを受けてデジカメの焦点距離、レンズ中心位置のズレ、レンズの歪み補正係数といったカメラ内部のパラメーターを計測してもらい「キャリブレーション証明書」を発行してもらうと市販のデジタル写真測量ソフトウェアを使って3次元測量ができるようになるのだ。

デジタルカメラを使っての測量は、すでに文化財の遺構・建造物や斜面崩落の災害現場など、対象物に直接触れることができない現場で活用されている。不動産鑑定や不動産取引で鑑定士や宅建業者が、物件写真を撮影することは日常的に行われているので、これらの写真画像から、土地形状の寸法や建物の各部分の寸法を測定できると、広大な原野とか、調査建物の増築部分の概算数量なんかを算出できて業務に役に立つ。すでに変形したり、消失した建物などは、従前の状態を測量ができないが、デジタルカメラ測量だと、写真が残っていれば測量が可能だ。問題は、ソフトの値段と測量精度だが…。

デジタル写真画像に写った事物、人間などを測定できるということは、限りない応用範囲があるのではないだろうか。例えばサバを読んでいた芸能人の身長が露呈したりするとか…

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