造成団地が周辺住宅地より高いもう一つの理由

造成団地が30万円するのに付近の既成住宅地が25万円しかしないといった例が多い。造成団地が、周辺の既成住宅地域の土地より高い主な理由として、造成団地は、計算された家並み、統一外構など計画的に作られているため、街区も整然とし道路も広く、連続性も良いなど生活空間として快適であるからと言える。一般に造成時点が新しいものほど、道路も広く、団地設計も行き届き快適性が高い。

造成団地が高いもう一つの理由として、新規生活参入が容易であるという面がある。

既成住宅地域の場合、地域住民の濃密な交流がすでにあり、特に同姓が多い農家集落などは地域がファミリー的で閉鎖性も強い感じがある。その点、造成団地は、上記のような閉鎖性は感じられず、また社会的階層、収入、年齢なども同質の人が集まりやすいため、コミュニティに参入しやすい。

造成団地購入者を「新1年生」とすれば、既成住宅地域の購入者は「転入生」といったところであろうか。要するに造成団地は市場が一般的であるが、既成住宅地域は地域限定的といえる。購入層のボリュームを反映し、再販も有利な造成団地が周辺の既成住宅地より高くなるわけである。

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