沈む家

福岡県のM町やO町では造成団地が軟弱地盤上にあり、複数の家が建っており、各家が不同沈下しているのが外観で明確に認識できるものがあり、車道なども不同沈下している。そのほかの町で炭坑の坑道がその土地の地下に存在するため不同沈下(所謂鉱害)しているものもある。

福岡市内の造成地では雛段式の造成で切土と盛土が交錯して存在するため盛土部分の区画上の家が不同沈下した例もある。また埋め戻しに腐敗分解する有機物(紙、布切れ、木片、木の葉など)やコンクリートブロック、塩ビパイプ、空缶などの穴や空隙のあるものを使用し後日土砂が目減りし沈下した例もある。

建築主は、このような事態の発生を当初予測してなく、業者の「この辺の土地は大丈夫ですよ」と言う言葉を鵜呑みにしていたケースが少なくない。ボールが床を自然に転がったり、傾いているため不自然な姿勢で寝るなど笑えない事態となる。

不同沈下すると被害は甚大であり、原状に復旧するには多額の費用と困難性を伴う。これを防ぐには、盛土された土地は固まるまで数年は家を建てないとか、基礎をべた基礎にし、配筋を通常より強固にするなどがあるが、根本的対策は地盤の状態を専門業者に地盤調査を依頼し、敷地の深層部をボーリングして地下の土を採取し、地下水位の位置を調べ標準貫入試験でその地盤の各地層の予定建築物にたいする支持力を求め、必要に応じ支持基盤まで支持杭を打つなどの対策がでてくる。

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