「先生」と呼ばれる居心地の悪さ
不動産鑑定士になって「先生」と最初、呼ばれたときは正直な話、満更でもなかった。「いつかはクラウンに…」というクルマの宣伝コピーがあったが、ある種の達成感に近いものを感じたのも事実だ。しかし「先生」と呼ばれることがだんだん気持ち悪くなってきた。特に同業者同士で会話するときお互いに「先生」を連発していると変な世界に入ってしまう。女優三田佳子の長男が覚せい剤をやる仲間との交際を「お互いに慰撫しあう関係」と表現したが、この感覚に近い。
利害のある人から「先生」と呼ばれると悪代官にとりいる商人に「お代官様」と言われているみたいな気がして気が弱い作者は萎縮してしまう(テレビの見過ぎか…)。
親しい人から「先生」とよばれると肩書きに向かつて話されているみたいで、物足りない。
世間では「先生」が多すぎてこの職業は「先生」とよぶというデータベースが必要なくらいだ。「先生」と呼ぶのは学校の先生ぐらいに統一してもらえないものだろうか…
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