マンション最大手大京のネット事業展開
10月24日日経産業新聞によると、大京はNTT-MEと共同でマンション・住宅向けの高速インターネット会社FNJを開設した。事業はインターネットプロパイダーとして接続サービスと情報配信である。FNJとマンションの間に光ファイバー通信網を敷設し、マンションを中継局として半径400mの周辺住宅との間を無線通信で結ぶ通信容量はISDNの15倍。この大容量回線を利用してインターネット電話、映像、ゲーム配信、介護、医療などの生活サービスを提供する。
マンションを中核拠点とする意義は1戸当り回線料金を安くでき、高層の屋上から無線電波を周辺住宅に飛ばせることにある。大京の持つ28万世帯の顧客ストックを従来は管理会社に任せるだけであったがフロー経営を見直し顧客サービスで2次的収益をあげるストック経営を目指す。ネット通販などの子会社を設立、新築全物件にインターネット設備を標準化し、電子決済付の宅配ロッカーをマンションに設置するなどの環境整備中である。大京とNTT-MEは2003年度に100万世帯に利用拡大し800億円の売上高を目標としている。
以上のようなネット事業展開は、通販だけでなくリフォームビジネスにもある。ミサワホームは過去の建築、販売建物の修理等の履歴データベースを構築し、残存耐用年数が短いものの建て替えや定期修理などの需要を掘り起こす。住宅会社の建築販売の過去データの蓄積は多様なビジネス機会を生むと予測される。
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