次世代携帯電話(JAVA搭載、IMT2000)のITへの衝撃

米国と比較されITで10年遅れているといわれる日本だが、携帯電話の普及と高機能化で携帯がITの中核になる可能性が強くなった。

NTTドコモは2000年秋JAVAを搭載し携帯を本格的なネットワーク端末にする予定である。JAVAは、ネットワークで広範に使用されている言語で、OS、CPUなどに依存しないマルチプラットホームの自由度の高い言語であるが、この搭載でネットワークからソフトをダウンロードし携帯で起動し、ネット上の情報をリアルタイムに利用可能となる。また2001年春を予定に海外使用可能な通信方式「IMT2000」が登場する。NTTドコモはW-CDMA方式を採用。この次世代携帯電話の伝送速度は、自動車移動中で144kbps,歩行中で384kbpsで現在の携帯の15~40倍、将来的には現行200倍以上の2Mbpsの伝送速度を持つ。動画の伝送も可能となり、携帯TV電話、モバイルと連携し、多様な機能を持つようになる。

家電やAV機器単体でのネット接続が進むなか通信ハブ機能を携帯に持たせるブルートゥースの開発が加速している。ブルートゥースとは各端末間を2.4ギガヘルツの周波数を使い、10m以内の距離で1メガビット秒の高速通信を可能にする規格で、携帯電話、STB、オーディオ機器、PCその他周辺機器をワイヤレスで接続する屋内、屋外を問わぬLANである。インターネットと完全一体化を果たすオールIP化も予定されている(オールIP化については後日のコラムで触れる)。

携帯電話の高速化、高機能化はサービス、周辺機器、生活全般に劇的変化をもたらし、まさに日本型ITの中核として携帯が機能する現実性が高くなった。携帯電話の動向から目が離せない。

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